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山にのぼる機関車(汽車のえほん19)』(やまにのぼるきかんしゃ きしゃのえほん19)(原題Mountain Engines)は、低学年の児童向け絵本シリーズ「汽車のえほん」の第19巻である。なお当巻に登場する「カルディーフェル登山鉄道」は舞台・キャラとも独立性が高い為、併せて解説する。

概要 編集

イギリスウィルバート・オードリー牧師が1964年に発表した「汽車のえほん」シリーズの第19巻。4話の短編作品を収録。挿絵はガンバー&ピーター・エドワーズが担当。ポプラ社から1980年9月に日本語訳が出版されていたが、2004年頃絶版。2010年12月にミニ新装版が発売された。

成立の過程 編集

1945年から、ほぼ毎年に1巻ずつ続巻してきた本シリーズの第19巻。当時オードリー牧師が熱心に活動していた保存鉄道の援助の一つで、スノードン登山鉄道の援助活動の一部として執筆された。同鉄道をモデルとしたカルディー登山鉄道の機関車たちとそれにまつわるエピソードを描いた内容となっている。

収録作品 編集

  • 登山鉄道の機関車 (Mountain Engine)
  • カルディーの つくりばなし (Bad Look-out)
  • ロード・ハリーのだっせん (Danger Points)
  • 魔の尾根 ("Devil's Back")

登場機関車 編集

メインキャラクター
  • ドナルド - 修理の終わったカルディーを登山鉄道まで連れてくる。
  • スカーローイ:
  • サー・ハンドル:
  • リーニアス:
  • ダンカン:

カルディー・フェル登山鉄道編集

機関車はすべて蒸気機関車で、タンク機8両のみの陣容である。こうしたスイス製の登山鉄道用蒸気機関車は、スノードン登山鉄道に限らず以下の特徴を持ち、通常の機関車とは大分趣を異にする(スイスのブリエンツ・ロートホルン鉄道リギ鉄道が有名)。

ファイル:SMR 2 below halfway 05-07-19 11.jpeg
ファイル:SMR trains pass at Clogwyn 05-07-19 21.jpeg
  • ラックレールに対応するピニオン駆動輪を持っている。
  • シリンダーが通常の機関車とは逆で、運転室の下にある。
  • ボイラーの煙突側が低くなるよう傾けられている。坂道では列車が傾いても、ボイラーが水平になる(これは効率よい蒸気の使用の為)
  • 常に機関車がふもと側、客車が山頂側に連結され、機関車の先頭(ボイラー)も常に山頂側を向く。

顔が機関車の両面にあるのもこれまでとの大きな相違点。これは山を下る際後方を注視する必要があるために考えられたものだろう。塗装はスノードン登山鉄道とは異なり(スノードン登山鉄道は緑。これはスカーローイ鉄道とタリスリン鉄道も同様である)、紫に赤い縁取り。

今の所人形劇に登場せず絵本のみだが、

  • 実在の鉄道は権利関係を理由に全く出ない所も多い(これら保存鉄道のスタッフとオードリー牧師の仲はよいが、人形劇の制作陣とは必ずしも仲がよい訳ではない)
  • この鉄道固有の話のストックが少ない
  • この鉄道の性格(車両の形状等)が特殊なため従来の造形や技術の流用が難しい
  • この鉄道の車両「パトリック」と重複する名前の人形劇オリジナルキャラクターがすでに登場している

などの理由から、今後も人形劇には登場しない可能性が考えられる。 ただ、人形劇の第10シーズンでカルディー・フェル山が登場し、人形劇オリジナルキャラクターでオリバーが出ていることもあり、(すでにきかんしゃのオリバーが出ているのに対して、人形劇オリジナルとして掘削機のオリバーが出てきた)また第13シーズンから完全にCGになるので、人形劇に登場する可能性もある。(しかし鉱山鉄道の一部とされている)

機関車編集

1.ゴッドレッド(Godred)

カルディーの話の中だけで登場し現存しない。かつては在籍したらしいが、生意気な性格で言う事を聞かず、自動ブレーキ装置が付いていることにうぬぼれ、よそ見運転した為に脱線し転落する事故を起こした。その後 修理されること無く他の機関車の部品取りにされ、自然消滅したらしい。カルディーの作り話に登場したため、どこまでが本当、ゴッドレッド自体が実在したのかも不明。いずれにせよシリーズ中で唯一「死んだ」キャラクターである。名前は王様の名前から来ている。スノードン登山鉄道の「ラダス」をモデルとした実話で、開業して間もない時期にラダスは転落死亡事故を起こし、廃車・解体されている。

2.アーネスト(Ernest)

カルディーの昔なじみ。カルディーより先にオーバーホールの為にスイスまで帰ったことがある。スノードン登山鉄道の「エニッド」がモデル。

3.ウィルフレッド(Wilfred)

カルディーの昔なじみ。カルディーより先にオーバーホールの為にスイスまで帰ったことがある。またロード・ハリーの事故で最終の下り列車を引いて、ロード・ハリーが線路に戻るまで待たされたことがある。スノードン登山鉄道の「ウィドファ」がモデル。アーネストとウィルフレッドは現在引退し、静態保存されている。

4.カルディー(Culdee)

前半2話分の主役。1896年スイス製、開通時の試運転に使用された優秀な機関車で、その後今日まで事故を起こしていない。オーバーホールの為にスイスまで帰ったことがある。サーハンデルとダンカンの喧嘩のときに、作り話をするようにスカーローイにたのまれ、ゴッドレッドのつくりばなしをした。(作り話か、本当かは、定かではない)名前の由来はこの山の名前で、スノードン登山鉄道でも4号機関車は「スノードン」。

5.シェーン・ドゥーイニー(Shane Dooiney)

まえがきに「五号機関車は、まだしゅうりにだされたままです。」と登場するだけ。カルディー・フェルの近くの山の名前から命名された。スノードン登山鉄道の「モール・シャボッド」がモデル。

6.ロード・ハリー(Lord Harry)→パトリック(Patrick)

後半2話分の主役。 カルディーのオーバーホール中に増備された機関車で、これまでの5両に対し過熱機を搭載するなど一部設計変更されている。最初はロード・ハリーという名前だったが、無謀運転による事故の責任を負って支配人のリチャーズから名前の剥奪をうけ、ただの6号機関車となり貨物輸送に就かされる。その後は更生し、登山家の救援の功労によりパトリックと再命名された。 スノードン登山鉄道の「パダーン」がモデル。

7.アラリック(Alaric)

アーネストのオーバーホール中に増備された機関車で、設計変更されたタイプ。スノードン登山鉄道の「ラルフ」がモデル。

8.エリック(Eric)

ウィルフレッドのオーバーホール中に増備された機関車で、設計変更されたタイプ。スノードン登山鉄道の「エライリ」がモデル。

客車・貨車編集

キャサリン(Catherine)

常時連結する客車は屋根付きが一両のみで、パートナーの機関車も決まっている(これはトーマスやスカーロイも同じだが)。登りの時には前述通り機関車が下につく為、前が見えないので、客車が注視する役目を持つ。他客時には屋根なし客車を一両増結する。色は窓下がオレンジ、窓上がクリーム色。キャサリンはカルディーの客車。

特別貨車(The Truck)

山の上のホテルに荷物を運ぶ茶色い貨車。ロード・ハリーと共に嵐の中遭難者を助けに行ったこともある。

人間編集

ハリー・バレイン卿(Lord Harry Barrane)

登山鉄道のオーナー、物語には直接登場しない。

ウォールター・リチャーズ(Walter Richards)

日本語訳ではいつもの「じゅうやく」でなく支配人。実際の運営を司る。ガッチリとした体格でカーキ色のコートをきて帽子をかぶり、髭を生やす姿はスコットランド・ヤードの刑事のようだ。大変厳しい人で、ミスをした機関車には名前を取り上げる罰を与えた。

関連項目編集

外部リンク編集

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